例会の記録 2024年 7月 “My Favorite Alleccoré”

7月26日(金)、スペーシアにて例会を開催。出席者はリアル6名+リモート1名の計7名。私、M. Hayashiがプレゼンテーターを務めた。タイトルは、“My Favorite Alleccoré”とした。(“Alleccoré”とは、イタリア・トスカナ地方の方言で、「脈絡なく雑多なこと」の意。アルレッコーレと読む。…嘘です)

私がお気に入りの物事を脈絡なく雑多に取り上げた。

  • 七夕と暦
  • かたつむりと螺旋
  • フィボナッチ数列と黄金比
  • 魔方陣
  • なすひ と うくひす
  • エドガー・アラン・ポーと内田百閒
  • 中世・ルネサンス音楽 〜音楽のカンブリア紀
  • 宇野誠一郎
  • 鈴木春信とデイヴィッド・ホックニー
  • 朝鮮通信使
  • 天然酵母パンとしば漬け
  • サステイナブルなガーデンファーム
  • ほかにもAlleccoré

ひとつひとつ説明しているとキリがないので、いくつか少し解説する。

なすひ と うくひす

上代(平安前期まで)の日本語の発音は、母音も子音も今よりはるかに多様で、今とはかなり異なっていた。例えば「はひふへほ」は”pa pi pu pe po”と発音したらしい。現代語の「なすび」(私の大好物)は、旧仮名遣いでは「なすひ」と表記するが、その発音は”natupi”だった。「ひかり」は”pikari”、「ひと」は”pito / Pitu”。「ふじ(やま)」は”puji / puchi”・・・。「うぐいす」は旧かなでは「うくひす」と表記するが、上代の発音は “ookpitu”(ウークピチュ)だったのではないか。これって鶯の鳴き声そのものだよねー!! 同様に「ひよ(どり)」は”piiyo”(ピーヨ)、「ほととぎす」は “potutuguittu” (ポトゥトゥギィッチュ)でこれも鳴き声なのだ。(これは100%私の説なので、信用しないでください。)

宇野誠一郎

宇野誠一郎は、テレビアニメや人形劇、井上ひさしなどの演劇の音楽を手掛けた大作曲家(1927〜2011)。「ひょっこりひょうたん島」「一休さん」「ムーミン」「悟空の大冒険」「ふしぎなメルモ」「山ねずみロッキーチャック」など。あらゆるジャンルの音楽を自家薬籠に放り込み、自由自在に、それでいてアニメや演劇のストーリー、場面場面に見事にフィットした音楽を作ったすごい業師。クラシックや映画音楽の作曲家と比べて低くみられがちだが、もっともっと評価されて良いと思う。

サステイナブルなガーデンファーム

自宅の庭で実践を試みている「持続可能な庭園/菜園」のこと。できるだけ世話をしない。ほとんど耕さず、肥料もやらず、虫害も病害も放置。草が生い茂ると鎌で控えめに刈るが、引っこ抜いてはならない。根圏の生態系を壊してはならない。ミミズには嬉しいはずだ。刈った草は貴重な資源なので、土に被せて草マルチとする。作物がうまく育っても全部は収穫せず、タネが熟して自然に落ちたり飛んで行ったりすることを期待。こぼれたタネから不規則に生えてくる野菜や花は大歓迎。・・・もちろん商売ではないので呑気なことを言っていられるわけだが、これでも沈思黙考したうえでの実践なのである。ただし、肥料はやらないと書いたが、我が家は裏が雑木林&竹林なので、敷地に降ってくる落ち葉などをドラム缶の形をした化繊製の容器に溜め込んでいる。この容器はわずかに透水性があって何年も放置しているので、中身はしっかり堆肥化しているように見える。今度、この落ち葉堆肥を使ってみよう。そう思ってこの前かき混ぜてみたら、カブトムシかクワガタか知らないが白い大きな幼虫がうじゃうじゃ出てきて、光が当たってびっくりしたのだろう、慌てて堆肥の中に潜りこもうと蠢いていた。

2024.9.15 M. Hayashi

※ 写真は、こぼれ種から育った朝顔の蔓にいたカマキリ。こいつは絶対に逃げない。

1か月前