例会の記録 2020年6月 -コオロギビジネス、電力レジリエンス-

6月19日(金)、スペーシア会議室にて例会を開催。今回は、リアルとZOOMを使ったウェブを組み合わせての開催となりました。出席者は、リアル8名、ZOOM参加5名の計13名。

1. コオロギビジネスの話

この日のお題はふたつ。最初は、H. Kuwabaraさんによる食用コオロギのお話。世界人口が増加し、途上国が豊かになるにつれ、タンパク質が枯渇し、食の持続可能性が危うくなっている。特に食肉の需要が拡大しているが、人間が食肉用に飼育する動物のうち、牛は、広大な牧草地を要し、ゲップから大量のメタンガスを排出するなど、豚や鶏に比べて環境負荷が大きい。世界で飼育されている15万頭の牛が排出する温室効果ガスはクルマ以上ともいわれる。

そうした中、ハンバーガーなど人工肉の開発が進められている一方で、昆虫を食材にしようとする取組が世界的に進んでいる。昆虫は少ない量で豊富な栄養が得られるスーパーフードであり、栄養面で優位性を持っている。加えて、昆虫は飼育する際に必要となる餌や水が少なく、環境への負荷が非常に小さい点でも優れている。

欧州では昆虫食の飼育から販売まで一気通貫のビジネスが確立されており、タイ、インドではコオロギを養殖し、欧米へ輸出している。

コオロギは大量養殖が可能であるなど昆虫の中でも優れており、日本でもコオロギは、コオロギラーメン、コオロギビール、コオロギバーカーなど商品開発が進んでいる。また、「京都こおろぎ」などご当地ものも出始めている。

そこで当社は、T大学発ベンチャーと組み、熱帯性のコオロギであるフタフシコオロギの自動飼育システムの開発に参入した。販売先は、コオロギせんべいをヒットさせたM社である。・・・


2.2019年台風19号と電力レジリエンスのお話

続いて、M. Katoさんによる昨年の台風19号と電力会社による懸命の復旧対策、前年に策定されていたアクションプランの評価など、電力レジリエンスのお話。以下、話の骨格のみ記載します。

・台風19号非常災害対応 検証結果
 10/12、955hpaで上陸
 長野で最大10.5万戸の停電 10/17夜、停電すべて解消
・当社の対応
 全戸訪問(4068戸)
 専用アプリ、LINE、メールによる停電情報伝達、リアルタイム情報収集
・2018年度アクションプランの評価と課題
・台風19号対応で得られた新たな課題

以上

2020.7.21 M. Hayashi

※ 写真は、4月に乾燥した竹を燃料にしようと思ってナタで割っていたら、竹の中から出てきた幼虫と近くにいたカミキリムシ。調べたところ、これはベニカミキリの幼虫と、紅い色をした成虫だと判明。(ベニカミキリはどうかわかりませんが、)カミキリムシの幼虫は鉄砲虫とも呼ばれ、マグロのトロにも似て大変美味なのだそうです。昔は、薪を火にくべているときパンと鉄砲のような音がすると、必ずこんがり焼けた鉄砲虫がいて、引っ張り出してペロリと食べたとか・・・。

4年前