複雑研アート展2020 作品紹介 3

作品紹介のつづきです。これで最後。

名古屋大学大学院情報学研究科 有田・鈴木研究室の作品「目と耳で感じる生命のビックリ」は、R. Suzukiさんを中心に制作。ノートPC2台による映像・音声展示(1台ビデオ展示、1台ヘッドセットで音声つきの展示)で、2016年12月に開催されたデジタルコンテンツ博覧会NAGOYAでの展示内容を一部改変したもの。

「様々な人工世界を創って動かすことを通して生命現象を理解する人工生命研究の中から生まれた、目と耳で感じる生命のビックリをいくつかご紹介します。/ ・二次元・三次元仮想生物の形態と行動の進化に関するビデオ展示 / ・社会における人同士の関係の変動を表現した人工生命モデルとその可聴化展示 /・森林での野鳥の歌による相互作用を再現する立体音響展示。」なお、「ビデオ展示は、Genetic and Evolutionary Computation ConferenceにおけるVirtual Creature Competitionにおいて、2015年ファイナリスト、2016年優勝。」

次は、N. Sugimotoさん(子どもの未来アンバサダー)の「メアリの花園」。未公開プロモーションビデオ(TVアニメ番組用イメージ)とイメージ原画、企画書のセットで、2005年の作品です。「セイコーエプソン(EPSON)初めてのオリジナルデジタル絵本としてコラボ企画スタート。当時1万人以上の方が「メアリの花園」絵本87頁をプリントアウト。TVアニメ番組制作検討へ。」

テーマは「自然共生・出会い・再生」。「原作者F・H・バーネットの実在した庭への想いが生み出した傑作「秘密の花園」。親の愛情を知らずに育ち社会との接し方もわからない子どもたちが、植物の生育を見守り、慈しむことで自然の力強さ、美しさに気づきます。そして心身共に成長してゆく物語です。「メアリの花園」は「秘密の花園」を絵本として企画構成、美しいインドのコルカタ(1991年7月まではカルカッタ)から物語は始まります。」

最後は、T. Mizunoさん(森林系国家公務員)の「とある公務員の長い旅」。制作に手間取って二日目からの出展となりましたが、大変な労作です。模造紙、段ボール箱、ガムテープで表現した手作り感いっぱいのパネル。紹介文を載せたA4のパネル。大量の写真と解説を貼ったスクラップブック15冊、それらを飯田の廃校から取り寄せた木製の机・椅子、I. Matsumotoさん提供の机と椅子に配置。名刺も置いてありました。

「昭和34年生まれ。今年度で定年退職の予定。転勤族のため中部地方を中心に約20回引越しを繰り返す。昭和57年に就職してから約40年の転勤生活で、見知ることができた各地の風景や文化、民俗、歴史を写真でご紹介します。」本当に長い旅でしたね。お疲れ様。

これで作品紹介は終了です。「ごちゃまぜスープ」を楽しんでいただけましたでしょうか?

来場者は、複雑研メンバーや出展者からの案内によりお越しいただいた方に加えて、たまたま四間道を通りかかったアート好きのカップルやグループ、ギャラリーの常連さんなど多様な構成でした。展示室に設置した作品リストは約100部を配布。芳名帳への記名はおよそ120名でした。7日間の会期中に百数十名の方にお越しいただいたことになりそうです。感謝!!!!

2020.3.7 M. Hayashi

4年前