複雑研アート展2020 作品紹介 2

作品紹介の続きです。

T. Yokoiさん(ずっと現役)の「この先」」は、写真によるコラージュで「この先の不安と希望」を表現した2007年の作品。「将来のことを考えた時、心配と希望が交差する。約70年生きてきて、いいこと悪いことがバランスよくあった。多分この先も、同じようなバランスを保ちながら行くのだろう。」

同じT. Yokoiさんの「舟屋のある入江」は、風景写真の2点組。2018年の作品で、「海面の模様と舟屋の織り成す自然と人工の美しさ」を表現。「私は、写真撮影する際、自然と人工の組み合わさった風景を被写体に選ぶことが多い。時間の経過と環境の変化により人工のものは朽ちつつ、自然の風景に溶け込んで、いつの間にか共存して美しい風景になっていく。できたばかりの人工物が、いくらすばらしくてもあまり被写体には選ばない。時と環境の変化がいい味付けをしてくれる。」

T. Koizumiさん(フラワーアーティスト、Nフラワーデザインインターナショナル 講師、会社役員)の「ストレチア」と「桜」。「「いけばな」と「フラワーデザイン」を融合し生まれたNEWジャパンスタイルのNフラワー。「葉物」や「枝物」の使い方にこだわります。」会期が始まる前日の午後、花材をギャラリーに持ち込んで制作していただきました。

M. Asanoさん(作家、画家、桜並木診療医院院長、精神科医)の「木花之佐久夜毘売 このはなさくやびめ(このはなのさくやひめのみこと)」は、2019年8月の油絵作品。「名前の由来は “桜の花の咲くように咲き栄える女性” の意味」で、「古事記に登場する最も美人とされる神、富士山の神として浅間神社に祭られている。夫の邇邇芸命(ににぎのみこと)に不貞を疑われ、身の潔白の証として産屋に火を放ち、無事焼かれることなく、3人の子を産み、その一人の孫が神武天皇とされている。付記: 古事記は複雑系そのもの」。この作品は、わざわざ千葉から送っていただきました。

K. Nakamoriさん(グラフィックデザイナー)の「雲の上は青空」は、ポスター(インクジェットプリンター)で、2019年の作品。「土砂降りの雨が降っても、分厚い雲の向こうには、いつも青い空が広がっています。今、目の前にある困難なことも、自分の力では変えられないことも、ひとりひとりの希望が、勇気と知恵と力を与えてくれます。ひとりひとりの幸せな日常が、世界の幸せになると信じています。」

I. Matsumotoさん(アロマセラピスト、米国カリフォルニア州公認エサレン研究所マッサージプラクティショナー、自然療法スクール re.born by フィトラボ 代表)の「オリジナルブレンド aroma “SPICE & SWEET!”」は、香りの小瓶とフォトフレームのお洒落な展示。2019年12月の作品。「ローズや花のスウィートさとペッパーをはじめとする香辛料のスパイシーさ。一見、相反するものの融合を香りで表現。どっちが主役でどっちが引き立て役?? どっちもが自分を保ちながら緩やかに融合。」小瓶の横には「Try me! 瓶のフタをあけて香りをお試しください」と。

以上、5名による7作品を紹介しました。つづく。

2020.3.7 M. Hayashi

5年前