自家製酵母でパンづくり 〜やってみないとわからない

『自家製酵母で作るワンランク上のハード系パン』(太田幸子著、主婦の友社)のレシピをもとに、レーズンからエキスを作って、元種を作って、そうして本格的なパンを作るぞー、と思い立ったのが6/17(日)でした。

大変苦労しましたが、なんとかパンを焼く(というか、奥さんに焼いてもらう)ところまで到達することができました。

手順を説明します。
まず、最初のステップは「レーズンエキスづくり」です。

【レーズンエキスづくり】

材料:
レーズン 80g オイルコーティングしていないもの。原材料の欄に「植物油」と書いてないもの。
水 240g 水道水可。ただし、塩素を抜くため浄水器を通すか汲み置きするといいみたいです。私は市販のペットボトルの水を使いました。

金属製のふた付きガラスびんにレーズンを入れ、水を注ぎ、ふたをして、上下によく振ります。
室温27度くらいのところで数日放っておきます。そうするとどうなるか?

レーズンに付いている酵母菌がどんどん糖を分解してアルコールと二酸化炭素を出し、びんは膨張するはず。
レーズンは水を含んで膨らんだ後、発酵が進んで内部からも二酸化炭素が発生して軽くなって、どんどん水に浮かんでくるはず。
びんのふたを開けるとフルーティーな香りとともに、シュワーッと泡が吹き出す・・・はずなんです。

ところが、そうは問屋が卸さない。そこそこびんは膨張し、そこそこレーズンは浮かび、そこそこフルーティー&シュワーなんですが、イマイチ本に書いてあるような感じにならない。はて、何か間違ったかな?

さて、上記の中途半端な状況でしたが、まあそこそこ発酵が進んだということにして、次のステップ「元種づくり」に進みました。

【元種づくり 1回目】

材料:
強力粉 30g
塩 1g
レーズンエキス 50g

プラスチックの容器に材料を入れ、こねこねして、ふたをして室温27度のところに放置しておきます。そうすると、プツプツと気泡が出てきて、かさが1.5倍くらいになる・・・はずなんです。

ダメでした。だんだんあきらめの境地になってきましたが、まず考えられる原因は温度です。23度から28度くらいまで変動する室内では、酵母菌たちはうまく発酵してくれなかったのではないか? 他にもいろいろ思い当たることがあり、あのときああすれば良かった、あんなことしなきゃ良かった、あんなこと言わなきゃ良かった・・・。

時は過ぎゆき、いつしか気温は上昇し、空調の無い我が家の室温がちょうど27度前後で推移するようになってきました。またとないチャンス到来です。

冷蔵庫で「静菌」状態にしておいたレーズンエキスの残りを出してきて、室温にしばらく放置しておきました。すると、酵母菌がどんどん糖を分解してアルコールと二酸化炭素を出し、びんは膨張し、ふたが開かなくなりました(こうなるとスプーンでこじあけるしかない)。レーズンは水を含んで膨らんだ後、発酵が進んで内部からも二酸化炭素が発生して軽くなって、どんどん水に浮かび、半分くらいが水面に出てきました。ふたをこじ開けるとフルーティーな香りとともに、シュワーッと泡が吹き出しました。

完成です。7/1(日)の朝でした。
すぐに次のステッブ、元種づくりに入りました。【元種づくり 1回目】の手順は上記のとおりです。

まあまあいい感じになったので、その日の夜、次のステップに入りました。

【元種づくり 2回目】

材料:
1回目の元種 全量
強力粉 80g
塩 1g
水(浄水器を通すか汲み置き) 120g

まぜて、こねこねして、室温27度で放置するところは同じです。

数時間後、のはずだったのですが、実は翌7/2(月)の夜になって、ようやく元種が完成しました。

いかがでしょうか。プツプツと泡立ち、かさも2倍に増えています。
ここからは奥さんの出番です。私が出勤している間にパンを焼いてくれました。(レシピは省略)

ドイツのカイザーゼンメルというパンを模しています。表面にはケシの実がまぶしてあります。
食べてみると、食感はハードで、もさもさした感じはまったくなく、しっかりした風味です。ただ、ケシの実はポロポロ落ちてしまいますが、これは酵母のせいではないです。

塩分を計算してみました。
元種で2g、最後のプロセスで4gなので、約360gの小麦粉に対し塩6g。2%未満になっています。
合格です。

さて、もう1回分のレーズンエキスが残っているので、今度はピザを作ってようかな?

M. Hayashi 2018.07.06

7年前